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くましろ健康コラム
高齢者糖尿病の方が
元気に暮らせるために


 超高齢化社会を迎え、高齢者糖尿病の方は増加の一途をたどり、厚生労働省による2014年の調査を見ると日本の糖尿病患者数は約316万6000人で、その半数が65歳以上の高齢者であり、150万人ほどいるといわれています。
 国民全体で見ても、男性の6人に1人、女性の10人に1人が「糖尿病が強く疑われる」とされています。
高齢者糖尿病の方の特徴
 高齢者の方は膵臓からのインスリン分泌と末梢組織での効き方の両方が低下しています。それから、高血圧、動脈硬化など糖尿病以外の病気を抱えている方が多くおられます。
 高齢者の方は腎臓の働きが低下して、糖の排泄が悪くなり、薬も体の中に蓄積しやすくなります。飲み薬やインスリン注射での治療をしている時に低血糖が起こる可能性があり、かつ低血糖症状が分かりにくくなる事があります。また、最近では認知症も関連されて、治療に支障が出て来る人もおられます。
 高齢者の場合、体力・筋力が低下するリスクに加え、糖尿病で合併症が生じた場合はますます大変なことになります。
高齢者糖尿病の方の目的と目標
 糖尿病治療の目的は、「糖尿病であっても健康な人と変わりない寿命とQOLを達成すること」で、そのために血糖値や血圧、血清脂質などをコントロールしていきます。この糖尿病治療の目的を見失わないことが、高齢の患者さんの場合特に重要です。
 一般的な血糖コントロール指標もありますが、最近では高齢者糖尿病のコントロール指標を現したものもあります。
高齢者糖尿病の治療
 糖尿病の治療では、一般的に食事療法、運動療法、薬物治療を考えて治療を行います。

●食事療法
 食事療法で問題になるのは、①し好や食習慣をなかなか変えにくい、②自分で思うように調理できない、③食品交換表をうまく使いこなすことができない、④残すのがもったいないと、つい食べ過ぎる、⑤逆に、食欲がない、歯がない、義歯が合わない、むせるなどのために、少量しか食べられず、カロリー不足や栄養が偏りがちになる、などが挙げられます。
 血糖コントロールだけを考えた場合、食べる量少なくするといいと思われますが、それでは、筋肉が減ったり、骨が弱くなったり、感染症にかかりやすくなったりし、健康を維持できなくなります。
 特にタンパク質は大切であり、魚や肉、大豆・大豆製品には豊富に含まれています。その他にもタンパク質を取るための食品があるので、必ず取るようにしてください。

●運動療法
 高齢になると、運動が必ずしもプラスになるとは限りません。高齢者では、心肺の機能や膝関節などに何らかの問題を抱えている人が少なくありません。不用意な運動の開始は、狭心症や心不全、関節炎などを誘発しかねません。運動療法を始める前に主治医の健康診断を受け、体力に合った範囲内で行うことが大切です。

●薬物療法
 食事・運動療法がうまくいかず、薬に頼るしかない場合もあります。
 薬物療法では加齢ともに体の機能が低下して、薬の代謝や排泄に時間がかかり、薬が長く血中にとどまります。そのため、薬の効果が強くなり、低血糖が起こることがあります。また、薬の種類も増えて、たくさんの薬を飲み合わせた場合、どんな副作用が起こるかわかりません。患者さん自身でできる対策として、初診時には使用中の薬を必ず持参して医師に見せてください。
 薬物療法は大きく分けて2つあります。経口薬と注射薬で血糖値を下げ、治療を行います。経口薬では「インスリンの働きを改善する薬」「糖の吸収を遅らせる薬」「インスリンの分泌を促進する薬」「糖の排泄を増やす薬」などの薬があり、患者さんに合った薬が使用されます。
 新しい内服薬や注射薬が開発され、個人個人の生活に合わせた治療法が選択できるようになっています。

 高齢であっても適切なコントロールの維持に努めれば、合併症の進展や低血糖を妨げるだけでなく、気分も快適になって生活しやすくなるなど、精神的にもよい効果があることがわかっています。
 自分一人だけではなく、家族の方や医師、薬剤師、看護師、管理栄養士など医療従事者に相談して、一緒により良い治療法を選択して、より良い血糖コントロール目指して、生活の質を落とさず、高齢者糖尿病であっても元気で楽しく暮らしていきましょう。

以上のアドバイスに関する質問や、その他のお薬のことでお困りの際は、
かかりつけ薬剤師にご相談ください。

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